
三連休の最終日。
特に予定もなく、いつもの週末と変わらない朝だった。
少し早く目が覚めたので、散歩に出ることにした。
まだ人通りも少なく、街には静けさが残っている。
こういう時間は嫌いじゃない。
いつもの道を、いつものように歩く。
1時間ほど、特に何かを考えるわけでもなく、ただ足を動かす。
ふと空を見上げると、昨日とは違う景色だった。
雲一つない真っ青な空だった昨日に比べて、今日はどこかすっきりしない曇り空。
「今日は天気も微妙だな」
そんなことを思いながら、ぼんやりと空を眺めていた。
そのとき、遠くに何かが見えた。
最初は、よくパチンコ店の上に浮かんでいる風船のようなものかと思った。
でも、少し違う。動きがゆっくりすぎる。
目を凝らしてよく見ると、それは気球だった。

ぽつんと一艇、黄色い気球が浮かんでいる。
気球といえば、真っ先に思い浮かぶのは佐賀のバルーンフェスタ。
でも、今はそんな時期でもないし、こんな場所で見るのは少し意外だった。
しばらく立ち止まって、ただそれを眺める。
曇り空の中に浮かぶ気球は、どこか現実感が薄くて、
いつもの景色がほんの少しだけ違って見えた。
特別、気球に思い入れがあるわけでもない。
感動するような出来事でもない。
それでも、不思議とこう思った。
「今日は、いい日だな」
何かいいことが起きたわけじゃない。
予定もないし、変わったこともほとんどない。
それでも、ほんの些細なことで、
いつもの一日が少しだけいい日に思えてくる。
特別じゃない日も、悪くない。
そう思った朝だった。